私が子供の頃・・・
この電車につけたあだ名は
鈍亀
おおよそ・・・ スマートとは思えない、その表情から献上したあだ名で、
だからといって
あ、ドンガメが来た~!
なんて声に出して言っていた訳ではないんですけれどね。
この広電電車は・・・ 350形
昭和33年春、ナニワ工機製。
この年に開催された広島復興大博覧会にあわせ3両を新製。
これより先・・・ 昭和30年にも、550形を5両新造しており、
この頃には・・・ 戦後の荒廃からの立ち直りが
進んできていた事が伺えますね!
それから10年もしないうちに・・・
今度は・・・ 路面電車に廃止の大嵐が吹き荒れていくこととなりますから、
この頃が、全国的な路面電車の最盛期であったと言って良いでしょう。
当初の形式は850形で・・・
製造時から・・・ 鉄道線である、宮島線への乗り入れを意図し、
モーター出力は50kvを2台と強化、
昭和33年より開始された、市内線-宮島線直通運転車両として
直通色を纏って使用されました。
2000系、2500系といった、後の直通運転専用車両として
使用されることになる形式の増備に伴って、直通車の任を追われたものの・・・
その際も・・・ クリームに緑という、今も広電生え抜きの車両に施されている
塗装に改められている他は、とくに改造を施されていないため、
現在も、宮島線での運転が可能な形式であるものと思われます。
と、いうことは・・・ 全速力だと、けっこう速いのか~!
普段・・・ 遅い。。。 と思うことの多い路面電車も・・・
停留所間隔の長い場所、信号と信号の合間を縫って走る時に
俊足を見せる時があることを見れば、
専用線さえあれば、50~60Kmで走ることが十分可能なんですね!
子供の頃献上した・・・
鈍亀のネーミングは、道路交通に混ざるからこそであって、
出来るものなら・・・ 見直せる日は来ないものなのでしょうか!?