2015年7月25日土曜日

博覧会会場に海! ~ パラダイスオーシャン ~




1989(平成元)年7月8日土曜日、海と島の博覧会初日・・・


この日、よく晴れ渡った広島市内!


西区の商工センターに設けられたメイン会場の南北両ゲートでは、
午前10時の開門を今や遅しと待つ人が列をつくっていました。

午前10時・・・

テープカットが行われた後、入場者を手にした人々がチケットをチェックしてもらいながら、
列はゆっくりと会場内に向かって吸い込まれ始めます!


その会場内で、皆さんが入場して最初に目にした光景・・・


~ ~ それは、目の前にひろがる水辺の風景 ~ ~


パラダイスオーシャン と呼ばれる、その水辺を取り囲むようにして立ち並ぶのは、
これもまた海をイメージした貝殻や波しぶき、帆船をイメージしたパビリオン。

この パラダイスオーシャン と呼ばれる水辺こそ、

この頃、数多く開催された博覧会のなかにあって、これぞひろしまの博覧会ということを
まず入場客に印象づけるための演出であり、
これこそが、海と島の博覧会における最大のパビリオンだったといえるでしょう。


この日はマーメイドボウルと呼ばれる博覧会メインステージにて、
生島ヒロシさん、楠田枝里子さんを司会者に迎えオープニングセレモニーが行われ、
7つの海から取り寄せたという海水投入の儀式を行ない、
これから10月29日までの、延べ114日間に渡って繰り広げられることになる、
海と島の博覧会の開会が宣言されました!


オーシャンとはいえ、実は大きな人造池なのではありますが、
世界7つの海をイメージするだけあって、海らしくみえるような演出がなされていて、
その水辺に沿って建つパビリオンとともに
瀬戸内海から、世界と連なるHIROSHIMAを人々にイメージさせるに十分な演出でした!

私は、これまでも、博覧会や遊園地などの大型のアトラクション施設に
数多く出かけていますがが、
この、海をイメージした会場演出によって、今でも個々のパビリオンよりも、
会場を遠望したときの、海のある風景として思い浮かんでくるほど、
強烈な印象として残っています。

( 他の博覧会やテーマパークを思い出そうとしても、人混みもあって
会場遠望の風景は写真によるイメージになってしまっていたり、
東京ディズニーランドのようにシンデレラ城を見渡せる広場の、いくぶん広い場所の風景くらいでしょうか。
おおよその見える範囲は意図的に限定されていることが多いように感じます。 )


週末ともなると、たいへんな混雑を見せた会場内にあって、

水辺の風景がふんだんにあることで、
そこで佇むことができ、憩い、また水に触れることができるということは、

とかく人を見に行くことになりやすい大きなイベント会場内にあって、
空間の広がりや、ゆとり感じさせる素晴らしい演出でした!

遊園地やイベントにおいて、水辺を設ける例は、他にも少なくはありませんが、
これほどまで親水性を持たせてある会場演出は、当時は珍しかったように思います。


このパラダイスオーシャンは期間中、
様々なイベントの舞台や舞台や背景として活用されました!

人造の池(海)としては巨大で、データーで見てみますと、
その大きさは5.4ヘクタール、水質は調整されており、その水量32000トン。
水深は浅く、一番浅いところで0.5m、一番深いところでも2mとされていましたが、
海底部に色を塗ることで、海を思わせる色の深みを持たせてありました。


圧巻は、開幕日から数日間に渡り行われた海外の水上スキーチーム、
ザ・サイプレスガーデンのショーで、
大きめの水辺とはいえ、水深は浅く、水上スキーを行う場所としては手狭だと思うのですが、
数人で編成されたチームは、アイススケートよろしく軽やかに水辺でターンし、
すぐに次の演出へととりかかってゆくさまは
さすがはプロのエンターテイナー!!と思わせるものでした!




広島ブログ

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